MD-5500P用PPDファイルについて簡単に説明します。
以前も言ったように、Windows用プリンタドライバを使用することで、PPDファイルの内容は、かなり簡略化できます。しかし、アプリケーションでデータ作成する時、ページサイズや用紙サイズを指定することがあるので、(PSプリンタドライバに組込まれる)PPDファイルにはそれらの情報等最低限の記述が必要になります。
*% Paper Handling =================== より下が、ページサイズや用紙サイズ関連項目になります。
実際の印刷において使用するALPS MD-5500P用のドライバ「Micro Dry プリンタドライバ Ver.2.3.2 for Windows 2000/XP」をインストールし、以下のようにしてAdobe Illustrator CS2 からページサイズや用紙サイズを参照し、決定します。
(1)Adobe Illustrator CS2の「ファイル」-「プリント」画面の「プリンタ」ダイアログから、プリンタドライバ 「ALPS MD-5500P」 を選ぶ。
(2)「用紙-サイズ」ダイアログから「プリンタドライバで定義」を選び、左端下の「プリンタ」ボタンをクリックする。
(3)お馴染のドライバ機能による「印刷」画面が出てくるので、「ALPS MD-5500P」が選ばれているのを確認して、用紙タグをクリックします。用紙サイズダイアログから必要な用紙サイズを選んで、印刷ボタンをクリックする。
(4)上記(1)のIllustratorのプリント画面に戻るので、右下の完了ボタンをクリックする。
(5)「表示」メニューのポップアップウィンドウから「アートボードを隠す」、「ページ分割を表示」を指定して、
ページ分割(破線)だけを表示させる。
PPDファイルに必要なページサイズや用紙サイズに関する記述はこのページ分割表示画面から得られます。ページ分割の外側の破線は用紙サイズを、内側の破線はプリンタで印字可能な領域を表します(下の(6)の図を参照)。
(6)下図のように、用紙サイズ領域の左下を原点(0pt, 0pt)にして(定規の原点を移動する)、ページ分割の内と外の破線にピッタリ重ねて矩形を描く。そして、Illustratorの「変形」タグから必要な座標値を得る(あらかじめ、「環境設定」から単位をptにしておく)。図は、A4用紙のページ分割表示画面に書き加えをしたものです(他の用紙サイズについても同様にします)。
以上の方法で得られた情報を基に、PPDファイルのページサイズ、用紙サイズに関する項目にその数値を入れていきます。
*PaperDimension A4: "595.20 841.80"
A4用紙とその実際のサイズを記述しています。" " 内数値が短辺と長辺の幅をそれぞれ表しています(" " 内数値の単位は pt(ポイント)です)。他の用紙についても同様です。
*ImageableArea A4: "9.60 42.60 585.60 807.72"
このA4用紙の印字可能領域を示します。" " 内数値については "左下X座標 左下Y座標 右上X座標 右上Y座標"となります。他の用紙についても同様です。
*PageSize A4: "
2 dict dup /PageSize [595.20 841.80] put dup /ImagingBBox null put setpagedevice"
*End
ページサイズに関する記述です。上で得た数値を入れます。
*PageRegion A4: "
2 dict dup /PageSize [595.20 841.80] put dup /ImagingBBox null put setpagedevice"
*End
上の PageSize と同じ記述の仕方です。
Windows用ドライバ ALPS MD-5500P がサポートする用紙サイズは全て組み込めるはずですが、ここでは6種類の用紙サイズ---A4、B5、レター、A4ノビ、官製はがき、VDフォトはがき---を選んでいます。
(次回へ続く)
2008/05/25
マイクロドライプリンタのPSプリンタ化 〜 PPDファイル作成 (3)
投稿者 MDPusr 時刻: 4:29
ラベル: MDプリンタのPS化
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